第14話|退職を伝えた日。仲間の言葉が胸に残った

退職までの半年間

仲の良い同僚に、2ヶ月後に退職することを打ち明けた。

少し緊張しながら伝えたけれど、返ってきたのは意外な言葉だった。

「寂しくなるね」
「でも、その決断ができて羨ましい」

その一言一言が、じんわりと胸に残った。

同世代の人たちは、きっとみんな同じような悩みを抱えながら働いている。
それでも日々をこなしている人が多い中で、私は“辞める”という選択をした。

今回のやり取りを通して、その現実を改めて実感した。

ありがたいことに、5人ほどでお別れ会を開いてくれることになった。

中途退職ということもあり、正直、負担を掛けては申し訳ない気持ちのほうが大きくて、一度は辞退した。
でも、「最後にみんなでわいわい喋ろう!」と言ってくれて、その気持ちが本当に嬉しくて、お言葉に甘えることにした。

何年も会っていない人もいるけれど、
この職場のいいところは、離れていても気の合う人とは長くつながっていられるところだと思う。

振り返れば、苦しいこともたくさんあった。
思い通りにいかないことや、辞めたいと思った日もあった。

それでも今こうして思えるのは、
一緒に頑張った仲間がいたからだ。

もしかしたら、それがこの職場で得た一番の財産なのかもしれない。

退職すれば、今までのように顔を合わせることは、きっとほとんどなくなる。

だからこそ、その日は思いっきり笑って、たくさん話して、
ちゃんと感謝を伝えて、しっかりお別れをしたいと思う。

この場所で出会えた人たちに、心からありがとうを。

そして私は、次の人生へ進んでいく。

退職を決意し、仲間たちとは別の人生を歩いていく。
空き家を買って、DIYや家庭菜園、そして田舎の母に寄り添っていきたいということを話した。
前向きな、とてもいい生き方と言っていただけた。
とても良い仲間に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいだ。

父が亡くなり、今まで何十年と米作りをしてきた母だが、今年で最後になった。
年々、いろんなことが変わっていく中で、最後の稲刈りを記録として残した。
仕事を辞めたら、父の分まで母に寄り添い、後悔しない生き方をしたいと思っている。

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